涙の枯れる頃
そんな拓真に、後ろからもたれる雪。
「拓真には、仕返しをしないとね~!!美姫にいっぱい触られてぇ~!!!だから、拓真の髪をこうしてやるっ!!」
―――――シャキッ
え?! ええ゛?!
雪は、拓真の髪をハサミで切った
ってか、切り続けてる。
それも、超素早く、綺麗に整えてる
まるで、プロの美容師みたいに。
パラパラと次々にベットに落ちて行く茶色い髪
……凄い。
私は、この光景をしばらく眺めてた
「はいっ!仕返し完了っ♪」
雪はそう言うと、ウエストバックにハサミをしまって、クシを取り出し、拓真の髪をといた。とくと、出来あがった髪型が露わになり、とってもカッコ良く出来あがってた
「…凄い」
私が言うと、雪は無邪気に笑って“でしょ?”と言った
「雪の両親、2人共プロの美容師なんだよ」
へぇ~。 だからか。
私は何とか、納得して、頷いた
…にしても
「拓真、やっぱりイケメンだね」
私は拓真を見て呟いた
拓真は“美姫の目可笑しいんじゃん?”とでも言うような目をして、私を見てきた
……本当。
みんな美形&イケメンなのに…無自覚だね。
私は大きなため息をついた
「んで。美姫、話がある」
え? 話し? 何だろう。
私は疑問に思いながらも、日向を見た