涙の枯れる頃
私は、喧嘩なんて出来ないし、やった事も無い。
そんな私だからこそ、余計に狙われやすい。
そんな私を、日向達は助けようとしてくれてるんだよね??
…じゃあ、日向達を信じる。
信じて、身を任せるよ。
信じなければ、何も始まらない。
そうだよ。
……そうだよね?
でも、体は意思とは反対に、体が小刻みに震えてきて、目に熱い物が込み上げてくる。
「……美姫。ごめん」
違う。違うんだよ日向。
私が震えてるのは、恐怖じゃない。
……怒りなんだよ。
女を使ってからしか、攻撃出来ない…それが許せないんだよ。
喧嘩をするなら、真正面からぶつかって、負ける方が断然カッコ良い。
……そんな卑怯な奴らは、最初っから負けてるよ。
負けたの同然だよ…。
「……美姫。…巻き込んでごめん」
みんなの間に、重い沈黙が流れる
「…っ……馬鹿。…私は、みんなを信じる。みんなに出会った事に、後悔は無いよ。私は、みんなに感謝してるんだから…」
みんなは驚いた顔をしてる
「私、みんなに出会えて、本当に嬉しい。心から、そう思えるよ。……こんな良い人達なんだもんね。私、そんな卑怯な奴らに負けない。女を利用して、相手を攻撃してくる奴らなんかに…絶対に負けない」
…そうだよ。
みんなに出会えた事に感謝してる。
心、溢れんばかりの感謝をしてる。
日向達が、そんな卑怯な奴らに負けるワケない。