涙の枯れる頃
「美姫…」
「私は、みんなに身を任せる。でも…1つ約束して…―――――」
私は真剣な顔で、みんなに告げた
――――――――――――
「…これだけは、守って欲しい」
みんなは眉を下げて、困った顔をしてる
「……お願い。最後のお願いだから」
私は頭を下げた
…これだけはどうしても、守って欲しい。
これだけは―――――…
「……分かった」
…良かった。
「…ありがと」
「…じゃあ、もう帰るぞ。明るい内に行動した方がいい」
そう、だよね。
「雪と健は、此処に泊っていけ。一応、口止めしてあるが、伝わってるかもしれないからな。…何かあれば、連絡しろ」
「オーケー!!俺、初めて病院泊るっ♪」
「雪、お前寝言、言うなよ?」
「いわないよ~!!」
そっか…。
今日、拓真が目を覚ましたんだもんね。
昨日までは、意識不明と言われてたもんね。
「…美姫。いったん美姫のお家行くぞ。荷物取らねぇとイケねぇからな」
「うん。分かった。じゃあ、明日ね」
「おう、明日なっ!!」
私は手を振って、みんなと別れた
日向は、「離れんなよ?」と言って、私の隣で徒歩を合わせてくれた
でも、何か…ケガ人が多いような。
―――――グイっ
「わっ…」
私は勢いよく手を引っ張られ、日向の胸の中に埋まった
日向を見ると、真剣な顔をで、私を抱き上げ、凄い勢いで走り出した
病院の外に出ると、いつものたっくんが車のドアを開けて、私達が乗り込むと、急いで運転席に乗り込んだ