涙の枯れる頃
……後で、お礼言わなきゃ
私は通帳などを、きちんと閉まって、洋服も収納して、部屋を出た
―――――コンコン
「日向?いる?」
返事ナシ。
下に行ったの?
私は1階に行き、キッチンに向かった
ここ、本当に無駄に広い…。
「日向?」
「ん?」
予想通り。
日向はキッチンで料理中。
本当に日向は何でも出来るんだな。
私は日向の服の袖を掴んだ
「あの…部屋」
「ん?部屋イヤ?」
「あ…違う。超可愛かった!!でも、洋服まで入ってて…」
「ああ。美姫、お洒落しないだろ?」
日向は口角をあげて、お箸で野菜を炒めてる
「まあ…。はぁ、しませんけど…」
「だろ?ちゃんと寝まきも入ってるハズだから。飯出来あがる前に、風呂入ってこい」
寝まきまで…? もう、どう感謝しればいいか。
「…ありがと」
私は、部屋に戻り、寝まきと書かれてる紙を取って、見もせずに、寝まきと指示された服を持ってお風呂場に入った
お風呂から上がり、寝まきに着替えて初めて気づいた事
・ピンクと白の水たまでフリフリの短めのズボン。
・洋服は胸元にリボンがついてる。
・なぜか、豚のキャラのモコモコスリッパ。
……コレ、一体誰が買ったの?!
確実に寝まきじゃないよね?!
ぇ?! もしかして、進化した寝まき?!
私は不思議に思いながらも、キッチンに向かった
「日向、この洋服誰が買ったの?」
「あ?…って何だその格好」
日向は私を見て、少し顔を赤らめながら、私の姿をお箸で指した
「い、いや…。コレ準備されてた物で…」