涙の枯れる頃



「…起きろ」
目の前で、不機嫌な顔をしてる日向。

昨日の、悲しみに溢れてた顔は…どこに行ったのだろう。

私は、重い体を起こして、タンスに入ってる服をテキトーに出して、着替えた

それが、偶然。
小悪魔みたいな格好だった。

…この時、ちゃんと。
服を選んで着てたら、あなたはきっと。


私から、離れていかなかったよね…?


そしたら、私達の運命は――――…
……揺れ動かなかったのかな?


「…日向。お腹空いた」
「飯は外食。…にしても、似合ってるじゃん」
日向に言われ、体温が急上昇する私。
そんな私を見て笑う日向。

私達は、軽く準備をしてお家を出た。
病院に着くと、日向は「美姫は危険だから行とけ」と言われ、車の中で待機中。

しばらくすると、車椅子に乗った柘真とみんなが出てきた。

……良かった。
みんな怪我無いし、元気そう。

私は、小さく溜め息をついた



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