殺人ビル
武器を見つけたのはいいがどうやって出ればいいんだろう・・・
ここまで一本道だった、出口があれば分かるはずだ。
どうしようもなくトボトボと来た道をもどる。

ーポンポン

廊下の丁度中間ほどの所で足音が変わった。
足下に空間があるようだ。さっきは慎重に歩いていたから気づかなかったんだろう。
しゃがんで床を見ると細い切れ目がある。
切れ目にサバイバルナイフを刺しこみテコの原理で開けた。 
それは予想以上に軽く簡単に開いた。

空間には長い縄梯子が垂れており下まで見えない。
「しょうがないか・・・」
下まで見えないほど深いのだ。落ちたら骨折、もしかすると死ぬかもしれない。
第一この縄梯子だってそんなに丈夫とは限らない。
だがここ以外に出口らしい場所はなかった。一歩づつ慎重に降りていく。
縄梯子は見た目のわりひ頑丈で切れる気配もない。
5分ほど降りたところでようやく下が見える。
「おちたら確実に死んでたな・・・」
「ん?・・・てことは帰りは2kgのしかも人の体を持って上がるのか・・・」
それに無傷で帰れるとは限らない。もし大怪我をしていたらここを上がるのは無理だろう。
降りるより上がる方が力を使う。

下に着いた。そこはさっきと変わらない一面コンクリート空間。
ただ人の気配がする。明らかについさっきつけられた足跡がある。心臓の音が立っていても聞こえる位バクバクと波打つ。
彼は足跡を辿って深いコンクリートの迷路へ消えていった。
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