MAIL
罪悪感<圭矢>


ナナと最後のメールが終わった

本当にナナに会えてよかった

俺はナナのおかげで変わる事ができて

真奈美のおかげではじめて人に優しくなれた

データを返してもらったら本当の事を真奈美に言おう

ナナの言うとおりこのまま後悔を引きずって真奈美と一緒にはいられない

でも嫌われたら…

俺はまた元の自分に戻りそうで怖い

そんなことを思いながら時間だけが過ぎていった

ピーンポーン

チャイムの音がなった

のぞき穴を覗き込むと嬉しそうにニヤニヤする真奈美がそこにいた

思わずその姿に噴出し(笑)

「どちら様ですか?」

「宅配便です」

「そんなもん頼んでませんよ」

「もー」

って少しムスッとして玄関の鍵を差し込もうとしたからドアを開けた

「ごめん。お帰り」

「ただいま」

なんだかこういうのすごくいい

見るともの凄い買い物袋

「今日は何作ってくれるの?」

買い物袋を受け取って中を覗き込む

「何これ?紐?」

見るとガムテープやら紐やらゴミ袋やらがいっぱい入っていた

「家に帰る荷造りしようと思って」

ニコッと笑った

本気で俺との事考えてくれてたんだ…

俺も本当にけじめつけよう

「どうしたの?真剣な顔して」

!!

「俺…」

「なっなに?」

嬉しい

「ガムテープ食えないし…餓死するかも」

「ごめんカレーでいい?」

って冗談に真剣に返してきた真奈美がかわいくて抱きしめた
















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