MAIL
「ファイリングお疲れ様」

柴崎さんが女の湯飲みにお茶を入れて手渡てくれた

「今日食事に行かない?ホテルのお食事券社長にもらったんだけど、一人で食べに行くのむなしくて…」

家に一人でいると考え込んでしまうから…

「行かせてください。それと色々気を使わせてしまってすみません」

「気なんか使った覚えないよ。俺が伊藤さんと一緒に食べに行きたいと思っただけだから一緒に行ってくれるなら俺の方がありがとうだよ」

「柴崎さんは本当に話し方が上手ですね」

「そんな事ないよ」

「いえいえもう女心のプロですよ、あっ男心もですけど(笑)」

「お釜バーの経営者になれるかな」

「なれます、なれます」

「あんまり嬉しくないんだけど…」

と苦笑い

「もう私、大丈夫ですからメールさせてください」

「あっ使い物にならないと思って左遷したのばれてた?」

「いいますねー」

柴崎さんを冗談で軽く睨む

「それだけ元気なら大丈夫そうだね安心した。あっなんかこの間、直哉からメールまた来てたけど伊藤さん返す?」

え?もう話さない約束したのに…

急いでフォルダーを開けて見る

直哉<俺やばいどうしたらいい?ナナ助けて>

ナナ<ごめんなさい今メール見たの!何がやばいの?何があったの?大丈夫>

本当にどうしたんだろう心がざわめきたった







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