MAIL
最低<圭矢>
記憶が戻ってから着信の意味もわかった
真奈美からは20回以上も着信があった
でも昨日から全く着信がなくなった
俺の事、もうどうでもいいのかな…
胸がぎゅっと痛くなる
そんな時ナナからメールが届いた
ナナ<ごめんなさい今メール見たの!何がやばいの?何があったの?大丈夫>
直哉<もう大丈夫だから>
本当はぜんぜん駄目だけど…
ナナ<また強がってるでしょ?>
直哉<どうしてわかるん?>
やっぱりナナはすごい
ナナ<なんとなく>
直哉<ナナは俺がめちゃめちゃな時いつも助けてくれるんやな>
ナナ<どうかしたの?>
直哉<彼女といると罪悪感に耐えられなくて逃げた>
ナナ<彼女の前から逃げたの?>
直哉<気がついたら街を歩いてた>
ナナ<最低!>
きつい一言が返って来た
本当に真奈美に言われている気分でグサッとくる
ナナ<今彼女がどんな思いでいるか考えた事ある?>
彼女の気持ち…
ナナ<絶対つらくて、毎日泣いて泣いて、ご飯だって喉を通らなくて苦しんでるよ>
真奈美もそんな状態なんだろうか…
本当に真奈美がそんな状態なら俺ほんま最低
ナナ<がんばるって言ったのに嘘つき!最低>
ナナの言うとおり最低だよ
直哉<ごめん>
ナナ<私に謝るんじゃなくて彼女に謝りなさいよ!>
直哉<今更どうしたらいい?>
もう手遅れなんじゃないかな…
ナナ<今更とかじゃないでしょ!彼女絶対待ってるよ!>
ナナ<早く帰ってちゃんと説明しなさい>
ナナ<それするまで私とのメール禁止だからね!>
…俺はほんま最低な人間
ナナの言うとおり、真奈美に話しに行こう
直哉<ナナ、ありがとう。ちゃんと説明しに行くよ>
ナナ<次のメール報告楽しみにしてるからがんばれ!>
真奈美本当に逃げてごめん…