MAIL
「フランス産鴨のフォワグラのコンフィをブリュレ仕立てででございます」
とか説明をしながら持ってきてもらう料理はどれもこれも見た目も味も最高で
「おいしい」
それしかいえない
「伊藤さんって前から思ってたけど何を食べる時でも幸せそうな顔するね」
っと言って柴崎さんが笑い出す
「だって幸せですから」
と小声で言い返す
どんどん出されるメニュー一つ一つに興奮状態
「柴崎さんこの肉中が生ですよ生!」
とか言いながら
はしゃいであっという間に最後の
コーヒーとデザート
「おいしかった 柴崎さんありがとうございます」
「この後、部屋取ってるから…」
えっ
コーヒーを飲み損ねて少しむせる
「ってドラマとか漫画とかでは言うんだろうね」
っと冗談を言った
「そういう冗談やめてくださいよー」
「はははこの後本当に行っとく?」
「行きません!」
思わず声が大きくなって
皆が私に注目するのがわかった
恥ずかしくて顔を下にむける…
「残念」
そんな冗談、こんなところでやめてほしいよ。
恥かいちゃったじゃん
「そろそろ出ようか」
そういって席をたつ
「この後ラウンジで飲む?」
これ以上お金つかわすのも悪いし
「今日はもうお腹いっぱいでこれ以上飲めないです」
「そっか残念」
「じゃあ送って行くよ」
「ありがとうございます」
そういってエレベータに乗り込んだ
6Fでエレベーターがあいてべたべたカップルが入ってきた
その男の人は圭矢だった