MAIL
一瞬圭矢と目が合ってお互い目をそらした
「圭矢ー部屋に帰る前に買い物付き合ってほしいんだけど…ねえきいてる?」
女の人はこの間、京都のホテルで圭矢と一緒にいた女性だ
もう別れたから会わないって言ってたのに
その女の人と会うために私の部屋から出て行ったの?
そんな事を考えてる間にロビーについた
女の人に引っ張られるように去っていく圭矢
「伊藤さんどうしたの?」
涙が溢れ出した
「えっ伊藤さん?」
そういいながらあたふたする柴崎さんの声が遠くに聞こえる
「とにかくここじゃなんだから…とにかく座ろう」
みんなが私と柴崎さんをじろじろ見ながら通り過ぎていくのがなんとなくわかる
「ちょっと待つてて」
そういってしばらくすると柴崎さんが帰って来た
「部屋取ったからそっちに行こう」
そういって私の肩を抱いて部屋にむかった
部屋に入ると柴崎さんが
「Hな事とかするつもりで部屋取ったんじゃないから」
っとあわてて言い訳をしだした
そんな柴崎さんを見ているうちにだんだん我に返ってきた
「ごめんなさい」
「どうして伊藤さんが謝るの」
そう言って冷蔵庫のウーロン茶を渡してくれた
飲むと少し落ち着いた
「もしかしてさっきエレベーターで会ったのが伊藤さんの彼氏?」
鋭い突っ込みに思わずうなずいてしまった
「そっか…」