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ホテルを出て全速力で真奈美のマンションへ向かう途中思い切り一人の男性とぶつかった
「すみません」
袋から転がり落ちたビールを拾いながらあやまって
その顔を見ると真奈美と一緒にいた男だった
「あっ」
お互いの目が合って、同時に険悪なムードになったのがわかった
「真奈美は?」
そう切り出したのは俺だった
「伊藤っ真奈美は部屋で待ってるよ」
部屋?
「真奈美が待ってるからじゃあ」
行こうとした男の腕を反射的につかんでいた
「放せよ」
男が俺を睨みつける
でも少しでも真奈美とちゃんと話がしたい
「少しでいいから真奈美と合わせてほしい」
「お前はさっきの女といちゃついてたらいいだろ」
そういって振りほどこうとする腕を更に強くつかむ
「放せって言ってるだろ!」
そういって俺を殴った
キャーっと周りがざわめきだす
俺も真奈美をとった男だと思うと腹が立って殴りかかった