MAIL

圭矢が口をひらいた

「突然いなくなってごめん」

圭矢のその一言でいっぱいつまっていたものがいっきに涙と一緒に流れ出た

本当にいっぱい泣いたんだよ

食事だって喉を通らなかったんだよ

何度も何度も電話したんだよ

でも

「真奈美は渡さないって言ってくれたからもういいよ」

その瞬間圭矢に抱きしめられた

すごくすごく強い力で…

でもそれがすごく嬉しくて

またいっぱい涙がこぼれた

「泣き虫娘」

圭矢がそういって私の涙をぬぐう

そして優しくキスをした

圭矢のぬくもりを感じながらいっぱい泣いた


その時いきなり圭矢の携帯がなって心臓が飛び出た

着信の番号を見ると03×△○△×110

警察?

「はい…あ…おかげさまで記憶戻りました…はい…わかりました今から行きます」

そう言って電話を切った

記憶?って?

「警察に行かな。ついてきてくれる?」

そういって足を引きずる圭矢に肩を貸して警察に向かった



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