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渋谷の街を二人で歩く

道行く人が圭矢の方を見ている

「俺喧嘩帰りっぽい?」

そう圭矢が私にきいてきた

「ちょっとね」

そういうと圭矢は少し下を向いた

本当はね違うんだよ

圭矢がかっこいいからみんな見てるんだよ

血がついてる服なんて近づかないとわからないし

顔の傷はほとんどわからないし

それでも注目されるってことはかっこいいからにきまってるじゃん

でも意地悪言っちゃった

だって圭矢を他の人に取られたくないもん

腕くんじゃってもいいかな…

駄目かな…

そっと圭矢の腕をつかんだ

すると

圭矢が腕に隙間を空けてくれたから…

自然に腕が回せた

何だか「この人は私のものなんだよ」って周りに自慢してる気分

ふと見るとカジュアルな感じのお店発見

「圭矢ここに入ってみようよ」

圭矢を引っ張ってお店に入る

Tシャツが1980円とかでけっこう安い

「これとこれとこれと」

私が選んで圭矢が着る

ファッションショーのはじまり

店員さんも何だか圭矢に見とれて次から次へと似合いそうな商品を出してくる…

でも私が決めるんだから!

「どう?」

圭矢が着替えを終えて出てくるとドキッ一目ぼれ状態

でも他のも見たくて

「次これとこれとこれ!」

と次の服を渡す

そしてまた出てきた圭矢に惚れ直す

何回か着替えさせたのに結局選んだのは最初に来たやつ


白いTシャツと黒と緑の細かいチェックのシャツに濃い目のジーンズ

普通のチョイスなんだけどこれが一番ドキッとしたから…

値札を取ってもらってそのまま着て帰る事にした

「俺もこういうの好き」

そういって何度も鏡を見てチェックしてる姿が嬉しそうで何だかすごく嬉しい

「9780円になります」

一万円いかなかった

お金を出そうとして圭矢が財布から1万を取り出した

それをつき返す

「今日は私がプレゼントしたいの」

それじゃなきゃ買ってあげる意味がないんだから!
















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