MAIL
「たぶんそのへんの不良より性質が悪かったと思うよ」

「どんなふうに?」

「それはまた今度話すよ」

データを取り戻したらちゃんと話すから…

「もしかしてそれがこの間言っていた圭矢のけじめ?」

「…そう」

「そっか…ききたいけど…けじめつけたら笑い話のように教えてね」

たぶん笑い話じゃすまないよ…

「じゃあ圭矢は、だいぶ変わったんだね」

そういって笑った

確かに俺は変わった自分でもわかる

「ある人たちに出会って初めて罪悪感を覚えて…自分の生き方を変えたいと思った」

「ある人たち?」

「一人は真奈美と知り合う少し前にメールで知り合った女性でもう一人は真奈美」

「なんかそれって喜んでいいのか悪いのかわからない…ちょっと嫉妬するよ」

真奈美の顔が少し怒った

「でもその人とはメールだけでちゃんと真奈美の事も言ってるし、会ったこともない人だよ」

「でもその人の方が私より早く知り合って圭矢を変えてくれたんでしょ?やっぱり妬ける…」

顔を背けた真奈美に

「今は真奈美だけだよ」

って信じてほしくて手を強く握った

少し真奈美の顔が赤くなって

「じゃあいいよ」

って言ってくれた

本当に真奈美だけだよ










< 180 / 202 >

この作品をシェア

pagetop