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三途の川


そこは夕焼けを見ているようなオレンジ色の世界だった

白い帯のようなものがヒラヒラ浮いていて

すごく気持ちが良くて

ふわふわ浮いている気分だった

次に気がついたとき目の前に赤いセーターを着たソバージュのお姉さんが目の前にいた

見ると人がまっすぐ前を向いて並んでいる

その先にはこげ茶色の門か橋かよくわからないものがあった

「俺も並ばなきゃ」

なぜそう思ったのかわからない

でも並ばなくちゃいけない気分でそこに並んだ

並んでいるといきなり足元に何かが寄り添ってきた

見ると猫?

その猫はあのとき俺の部屋に現れた猫だった

猫を抱き上げる

「お前なんでこんなところにいるの?」

そういうといきなり猫が暴れだした

「おい!」

猫は俺の手をすり抜けると

走って行った

俺も追いかけた

そのむこうに誰かがいる

誰?



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