MAIL
トルルルル

電話を取ると瞳からだった

「圭矢まだ着かないの~」

お嬢様特有のダダッコ声が携帯から聞こえてきた

「今、大津やし、もうすぐ行くから待ってて」

電話を切ると

深いため息が心の奥から出てくる

直哉<ごめんそろそろ行かなきゃ>

ナナ<そうだね気をつけて行ってきてね♪>

直哉<おぼれんようにするわ>

ナナ<せっかく会えたのに、寂しくなるなんて嫌だからね(^_-)-☆>

ははは

直哉<気をつけるわ、じゃあまた夜にでもメールする>

ナナ<夜は10時ごろ寝るから10時以降はもしかしたら返事できないかも…>

俺とは全然違う生活サイクルなんや…

直哉<わかった>

ナナ<あっさっき水上スキーあんまりって言ってたけど楽しんでやらないと損だよ。人生どんな面白くない事でも楽しまなくちゃね♪付き合いも大変だろうけど…がんばって(^_-)-☆>

見透かされているような気がして恥ずかしくなったけど

それ以上にその気遣いが嬉しかった

直哉<ありがとう。がんばるよ。じゃあ>

ナナ<気をつけてね>










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