MAIL
ピーンポーン
部屋のインターホンがなる

ピンポンピンポンピンポン

しつこい!
時計を見ると夜の8時

「伊藤さん!死んでる?」

ききなれた声

柴崎さん???

急いでドアを開ける

「げっオバケ!」

玄関においてある鏡を見ると本当に目がはれたオバケ見たい

「今朝「しんどい」って泣き声で電話してきたからびっくりして飛んできた」

見るとジュースやらりんごやらヒエピタやらプリンやら大量に入ったスーパーの袋を両手に持って立っている柴崎さんがいた

思わず

(笑)

「俺フランケンシュタインの家と間違えました?どちらさん?すごい顔!」

この男は!

「うそごめん この半年伊藤さんがしんどいって休んだことないから…しかも泣いて電話してくるし」

「すみませんご心配おかけしました」

「じゃっ」

といって荷物を置いて去ろうとする

この人はこれを届けるためにわざわざ来てくれたの?

「柴崎さんお茶でもどうですか?」

一人でいるとまた泣いてしまう…

帰ろうとした柴崎さんの足が止まって振り向く

「病気移るから今日はやめとく」

そっか…私病気だった…

と思ったら

部屋に引き返してきた

「ちょっとだけよ」

と笑いながら靴を脱ぐ

思わず柴崎さんに抱きついて泣きたくなった感情を抑えた












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