MAIL
「なかなか良い部屋ではないか」

「あんまり見ないでください」

「病人は寝ていなさい 台所かりるよ」

そう言って
てきぱきと雑炊を作り出した

「どうぞ食べなさい病人よ」

そういって出された雑炊はホクホクでいい匂い

そういえば昨日の夜のクレープ以来何も食べてない

一口食べてみた

「おいしい」

涙が出てきた

「そうだろ泣くほどおいしいだろ 力をつけて明日はバイトに出てきなさい」

雑炊があったかくて
柴崎さんがあったかくて
涙が止まらない

「また目はれるぞ オバケ」

そういって柴崎さんが私の頭をぐしゃぐしゃなでた

「うるさいおやじ!」

口ではそういいながらも

心は柴崎さんありがとうという気持ちでいっぱいだった





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