MAIL
猫<圭矢>
自分の部屋に着くと
手にしていた20万を壁に放り投げた
そしてベットに頭を抱えて座り込んだ
何故か体がガタガタ震える
こんなのははじめてだ
これが罪悪感…
ナナにメールを打つ
直哉<ごめん夜中に>
直哉<急にメールしたくなって>
ガタガタ震える手でメールを打つ
頼むから出て
その時、カタッという音がして
振り向くと一匹の猫が部屋に入ってきた
猫は俺の座布団の上に座ってニコッと笑った???
一瞬時が止まったような不思議な感覚
気がつくと何故か体の震えも止まっていた
思わず携帯のカメラで猫を撮る
………
そして気がつくと朝だった
夢…
ここはマンションの7階だぞ
猫が入ってくるはずがない
半信半疑で携帯を見ると猫の写真がそこにあった
夢じゃない???
でもこの猫の目は不自然なくらいニコニコ笑っている
思わずこっちまで笑ってしまう
ナナにこの話したら笑われるかな
直哉<おはようナナ 昨日はごめん夜中に突然メールして>
直哉<お父さん大丈夫?連絡取れるようになったらメールして>
直哉<今日は無理そう?>
直哉<電源切ってる?>
直哉<明日またメールする お休み>
結局この日はナナからのメールはなかった
俺ナナに嫌われたのかな…