思いを手のひらにのせて
   要約筆記?

すぐには、ぴんとこなかった。

河野の話を聞いていて、思い出した。
 
以前講演会で、OHPに書いた文字を
映し出しているのを見たことがある。

それが難聴者、中途失聴者や高齢者の
ためであることを初めて理解した。
 
サークルのメンバーたちは、
ノートテイクによる要約筆記支援も
既に行っているらしかった。

聴覚に障害を持つ学生と一緒に、
授業内容をノートテイクで
通訳すると言うのだ。


人は通常
1分間に300文字程度話すといわれている。

それに対して
1分間に書ける文字数は60文字程度。

その中に話の要点を絞り込み、
まとめて書いて通訳していく。 

そんなことができるのか、
わたしは半信半疑だった。
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