一等星
プロローグ

―12年前。



「ハールーちゃん、あーそーぼっ。」


「はーあーいー。ちょっとまってー。ねぇねぇパパー、今日もルー君と遊んできてもいいー?」


「良いけど、気をつけろよ。ハルト君も、あんまり遠くまで行っちゃダメだよ。」


「はぁーい!いってきまーす。」




*********

「今日もハルちゃんのパパ、オルゴール作ってたの?」

「そうだよ~パパはせかい一のオルゴールしょくにんなんだって。ママが言ってたー。」

「へぇーすごいね!」

「そうだよ、すごいんだよ~ハルカねぇ、大きくなったらパパとけっこんするんだー。」

「えっ?ケッコン?ケッコンってなに?」

「ルーくん、けっこんも知らないの?けっこんっていうのはー、すきな人といっしょにずっといることだよー!」

「…すきな人とずっと?」

「そうだよ!だからハルカもママみたいにパパとけっこんするの。」

「じゃあボクもハルちゃんとケッコンする!」

「えールー君も?じゃあパパみたいにオルゴールつくれる?」

「つくれるようになる!」

「わかった。じゃあ約束ね!」

「うん!」



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