一等星


「えへへ。じゃあルー君にいいものみせてあげる。」

「なにー?」

「みてみて!このオルゴール、パパがハルカのために作ってくれたの!」

「わぁ~すごーい。キレイだねっ」

「みてみて、こうやってネジをまわすと…あっ!」

「あっ!」



ガシャンッ


「………どうしよう…。お、おとしちゃった…。パパに…うっうっ、おこられちゃう…う、うっ。どうしよう…壊れちゃったよぉ。うっうぅ」


「…ハルちゃん…。なかないでよ。だいじょうぶだから。」

「うっ、だっ大丈夫じゃないっもんっ。うっうっ、どうしよう…うぅ、うっうぅ。」




♪♪♪♪♪♪…


「あっ。鳴ってるよ、オルゴール。」

「ほんとう?うっうっ。」

「ほら。だいじょうぶだよ。キレイだねー。」



♪♪♪♪♪♪♪♪…ガ…♪♪…ガガ…♪…♪……♪……


「あ。止まっちゃった…。」


「うぇっ、やっぱり、こわれちゃったよおぉ。うっうっ。」

「…ハルちゃん。ハルちゃんのパパになおしてもらおうよ。ね、かえろう?」


「うっうっうっ…。ルー君、い、いっしょにいて、くれる?っく、ひっく。」


「うん。ずっといっしょだよ…。」


♪♪♪…♪♪♪……♪♪……♪♪♪♪♪♪♪♪……♪♪…



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