歩いて帰ろう~先生なんて大キライ!~
そんな私を見て
先生はクッと喉で笑うと。


「面白い顔。
酸欠の金魚みてー」


そう言って何かをごまかすかのように
まだ長いままのタバコを
実験に使うビーカーで
揉み消した。


「…っ!せ、先生が変な事言うからです!」


「ほぉ。俺が悪いのか。
オッサンから助けてやった恩人に
そう言う暴言、
吐けるってか。

ほー。こりゃビックリだ」

そう言いながら
先生は私の携帯を
ポケットから出して。


ストラップに指をかけると
クルクル回しはじめた。


「ちょっと!人の携帯乱暴に扱わないで下さい!
壊れたらどーするんですか!そのストラップ!!」


先生の手の中で乱暴に回る
携帯と、そこにあるストラップを見て
思わず立ち上がって
指を指しながら抗議した。







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