歩いて帰ろう~先生なんて大キライ!~
「でも・・・先生さっきから
エマちゃんばかり見てるわよ?
先生は何かお話があるんじゃないの?」
「え?」
その言葉に振り返ると、
お母さんの言う通り、
すぐに先生と視線がぶつかった。
真っ直ぐで、動じなくて
強い瞳。
その瞳に捕まった途端、
息が止まるかと思うくらい
心臓が高鳴った。
「マオちゃん、ちょっとあの棚から
新しいお布巾出してくれる?」
お母さんは私を見て、
にっこり微笑むとそう言って
マオちゃんを呼んだ。
「はーい。
あ、エマちゃん
ついでに先生とご飯食べちゃいなよ。
私もう食べたから」
マオちゃんが返事をしながら
先生の隣の席を片付け始めた。
「い、いいよ。私は後で・・・」
そう小さな声でマオちゃんに答えていると
「じゃぁ、
僕はそろそろ帰ります」
先生はグラスの中身を
ぐいっと飲み干すと、
財布を取り出しながら立ち上がった。
(『僕』だって。あの悪魔が)
モヤモヤしたり
ドキドキしたり。
なんだか居心地が悪かった私は
先生が帰ると聞いてほっとしていた。
エマちゃんばかり見てるわよ?
先生は何かお話があるんじゃないの?」
「え?」
その言葉に振り返ると、
お母さんの言う通り、
すぐに先生と視線がぶつかった。
真っ直ぐで、動じなくて
強い瞳。
その瞳に捕まった途端、
息が止まるかと思うくらい
心臓が高鳴った。
「マオちゃん、ちょっとあの棚から
新しいお布巾出してくれる?」
お母さんは私を見て、
にっこり微笑むとそう言って
マオちゃんを呼んだ。
「はーい。
あ、エマちゃん
ついでに先生とご飯食べちゃいなよ。
私もう食べたから」
マオちゃんが返事をしながら
先生の隣の席を片付け始めた。
「い、いいよ。私は後で・・・」
そう小さな声でマオちゃんに答えていると
「じゃぁ、
僕はそろそろ帰ります」
先生はグラスの中身を
ぐいっと飲み干すと、
財布を取り出しながら立ち上がった。
(『僕』だって。あの悪魔が)
モヤモヤしたり
ドキドキしたり。
なんだか居心地が悪かった私は
先生が帰ると聞いてほっとしていた。