【完】殺人者恋愛事件
尾行して盗み聞きした悪いやつだって…嫌われるかもしれない。



私は中に入りたい衝動をグッと抑えた。



「それは、俺が殺人から卒業できないからだ。でもアイツは根気よく待ってくれている」



やっぱり。



さっき橋本さんが言ってた泰斗の好きな人って、私だったんだ。



自信過剰だって思われたっていい。



私はまだ泰斗に想われている。



それだけはわかるんだ。



「俺、前にも言ったけど殺人をしてる。だから俺なんて諦めろ」



そう言って泰斗はこちらに向かって歩いてくる。

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