【完】殺人者恋愛事件
「幸せになってね」



そう言って雛姫さんはイスから立ち上がり、シャッターのほうへと歩いていく。



「え…どういうこと?もういらないって…しかも幸せにって……」



頭の中が混乱していた。



今、雛姫さん…泰斗のこと好きって言ったよね?



なのになんで?



すると雛姫さんは振り返り、つかつかとこっちへ向かって歩いてきた。



そして私の胸ぐらを掴み、叫んだ。




「あーもう!あんたも最後までムカつくやつね!!

泰斗のこと、諦めるって言ってんの!
わかんないの!?」



「え…諦める?」



泰斗を見ると、満面の笑みで頷いていた。


< 188 / 201 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop