私は先生のお嫁さん
それからしばらくして…。

「じゃあ、私たちは仕事があるから戻るな。」

「あぁ―、孫が楽しみだわ。
二人とも体に気をつけてね。」


そう言ってまた、南くんの両親は帰って行った。


「あ、そうだ!
千里、俺さ………

ずっと黙ってたんだけど。
実は今年からお前が通う高校の教師に採用されてさ。」

「え!?じゃあ私…!」

「そう。俺の妻だけど……俺の生徒(笑)

まさか、あそこを
千里も受けるとは思わなかったから聞いたときはかなりビックリしたけど

これから
ずっと一緒だな。」

そう言うと南君は
ふわりと笑った(笑)
あぁ、だからあの時あんなに驚いた顔をしていたんだ。

「まぁ~ラブラブですこと♪」

「千里~~……」

ママはニヤニヤしながらこっちを見てきていて

パパは……涙を溜めて何とも言えない表情してる(笑)
さっき婚姻届持ってきたのはパパなのに。


「そうだ、千里。
南君のご両親から一軒家をもらってあるからそこに二人で住みなさい。

この間やっと完成したの。

荷物やある程度最低限の家具も、あるから明日から二人で暮らしはじめたら?」

一軒家!?
しかも、家具とか荷物が揃っているって…もし、私と南くんが両想いじゃなかったらどうしたんだろう。

婚姻届とか……。

「そうですね、
千里はどう?…嫌か?」

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