私は先生のお嫁さん
流石、母さんナイスフォロー。

今回ばかりは感謝するよ。

本当…もし、この旅行に予定通り3人だけで来ていたら…
母さん達が来なければ、完璧にやばかったな…。


「じゃあ、私達はこれで…また後でね、南、千里ちゃん。」

「はい。」

『……あぁ。』

…あの笑顔、絶対に後で調子乗ってそう。
ああいうところ、ムカつくんだよな…。


「なぁ、先生…心愛ちゃん、なんで先生の姪で娘なんだ…?」

おい…篤哉。
普通、今このタイミングで聞くか?
俺、なんて答えればいいんだ…?
普通に本当のこと話してもいいけど長くなるしな……。


「…よしなさいよ、篤哉。」

意外にも止めたのは佳那だった。

「だって気になるじゃんかよ―…。」

「あのねぇ…人には人の事情ってものがあるの。
少しはさぁ…あ・た・ま、働かせなさいよ。全く、アンタはその頭を一体いつ使うのよ…。」


…凄い言われようだな。

「二人とも、じゃあ私達もこれで…」

お、千里がこの場を去ろうとしている。
どうしたんだぁ…?


「あ、そっかぁ…じゃあね、千里。先生。」

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