私は先生のお嫁さん

「…お前はさ、もっと自覚したほうがいい。
自分が可愛いことを。」

俺が言い終わる頃には大きな瞳を俺に向けながら何を言ってんだって顔をしてる。

「…自覚って、私可愛くないもん。

それに…、私が可愛いって仮にも自分で思ってたら私ってナルシストじゃん…。」

いやいや…十分可愛いよ。千里は本当にわかってないんだな…。

まぁ、そこもまた可愛いんだけど。


「千里は可愛い。
どこの、どんな奴よりずっと。
この俺が言ってんだから間違いない。

それでもまだ…疑うか？」

「疑う…。
絶対にひいき目してる。」

……コイツ、本当にだめだ。
こうなったら…１番避けたかったんだが…。

「じゃあ…期間は明日から２週間。

俺らは“ただの教師と生徒”になろう。
家でも…普通にして。」