私は先生のお嫁さん

そう言いながら教室を去る篤哉…。

「篤哉…ッ！」

私が呼ぶと篤哉は歩いていた足を止めてゆっくりと振り向いた。

「ありがとう、話…聞いてくれて。」

そう言うと優しく笑いまた歩きだした。

その時の篤哉の顔はとても優しい笑顔だった。

「…千里。」

「私、ね…自分から…あんなこと言っちゃったけど本当はずっと…怖かったの。

自分の知らない感情が……。南が大好きなのに……。」

私にとって、南はかけがえの無い存在。
きっと、私はもう南がいなければ生きていけないかもしれない。

「……ごめんな、いっぱい泣かせて。


俺も、お前が大好きだ。誰にも渡したくない。俺だけの千里。

今回の件は本当にごめんな。千里を泣かせる奴は許さないって言いながら俺が泣かせちまうとはな…。」

「篤哉は、ね…私の大切な友達なの。
例え…篤哉が私に対して恋愛感情があっても私は南だけだから。
篤哉に恋愛感情は抱かない。」

そう。

私はきっと…ううん、絶対に。

絶対、南以外の人に恋はもう出来ない。

だって、こんなに大好きなんだもん。