私は先生のお嫁さん
今度は…視界がぼやけてきた。

原因は……涙。

なぜか涙だけが頬を伝った。


「「千里!?」」

南と篤哉が見事にハモるから後ろの佳那と悠李も反応した。

「どうしたの、千里?」

「どうした?」

まわりからも視線が集まってきた…。
恥ずかしいよ―…!

「や…なんでも、ない。」

「なんでもなくないだろう?」

篤哉…顔がかなり真剣。


「や…その、目に…ゴミが…。
だから大丈夫(笑)」

笑ってみせると佳那も悠李も安心したみたいだった。

「なぁんだ…
良かったぁ。だけどなんかあればうちらに言うんだよ……?」

「うん。ありがとう。」

「………。」

まわりからの視線が無くなってからも篤哉はジッとこちらを見つめていた。


「それじゃあ、今日はここまで。

千里、ちょっと来なさい。」

ザワ…

「なんで…あの子だけ名前で呼ばれてるの?」

「そういえば…苗字が一緒じゃない?」

教室中が…、ざわめき始めた。

「あぁ、そうだ。

言い忘れていたが…。

白崎千里は俺の親戚なんだ(笑)
泣かすなよ…?」

「なぁんだぁ~♪」

「そうだよねぇ~まさかありえないもん。」


なにが…ありえないの?

私が南と結婚していることが?


なにがおかしいの…?

そう、叫びたくなってしまった……。

だけど…私は我慢できた。


え?なぜって……?

南が隣で肩を抱いてくれていたから。

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