私は先生のお嫁さん
「は、はい…ッ!」

凄く必死に頷く先輩に
少し困ったような…でも優しく見守るみたいに優しく微笑みを向ける南。
まわりの先輩たちもそんな南を見て頬を赤らめている。

「良かったねえ~
志帆(シホ)!」

志帆先輩は涙を溜めながら大きく頷いている。

「ほら、千里行くぞ。」

「あ、う…はい。」

私は返事をして南の後ろをついて行った。
行くとき志帆先輩は小さな声で、私にだけに聞こえるくらいの声の大きさで、“ありがとう”って呟いてくれた。
私は返事の代わりに笑ってみせると先輩も微笑んでくれた。
私に微笑んでくれたあと南をチラッと見たその笑みには、
喜びの他に……切なそうな感じも含まれていた。

私はその時、感じた。
この先輩はただ南に憧れているだけじゃなくて、

本気で南に恋をしているんだと……。

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