sweet winter
でも、近くで見ると
本当に美形だった。
スーツが良く似合っていて
身長もかなり高い。
「ねえ、君?見てたよね?」
その男は、
もう一度聞いてきた。
(面倒臭いなあ…、)
でもこれ以上しつこく
されるのも嫌だったあたしは
「…見て…ました」
そう、言った。
「なんで?」
…なんで、って言われても。
あたしが黙り込むと、
「ま、いいや。
ねえ、ところで今ヒマ?」
そう聞いてきた。