sweet winter
一通り終わると、
男はあたしを抱き寄せた。
「"みー"の身体、冷たい」
「"みー"?」
「"みー"、可愛っしょ?」
「別に美冬で良くない?」
「いいの」
いつまで経っても、
謎が募るばかり。
「ねえ、」
「ん?」
「彼女、いるの?」
あたしは男の、
左手薬指を指差しながら
聞いてみた。
「うん、いるよ」
男は表情を変えずに、
平然と答えた。
「彼女いるのに、いいの?」
「それとこれは別」
「今日、クリスマスだよ?」
男は一瞬黙ってから、
「ん。いいの」
とだけ答えて、
ベッドの近くに置いていた
携帯を取った。