向こう。
やはり俺はクラスで孤立した存在になった。
自分はこんなにも無力なのかと思うと、辛かった。
この辛さと寂しさから逃げるために、俺はまた一人になった。
校舎裏の空き地はそれに最適の場所だった。
誰かといて孤独を感じるくらいなら、一人でいた方がマシだ。
寂しさを忘れるくらいに、頭の中を常にいっぱいにする。
勉強のことや家事のことを意味なく考え、それが出来なければ眠る。
そんなことをひたすら繰り返す毎日。

それが変わった。
ある一人の存在によって。
< 213 / 239 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop