向こう。
「帰さねえよ。」

言い訳をしようとする俺の言葉を、舞瀬はさっぱりと切った。

「凪のそんな無防備な顔見せられちゃ、帰したくても帰せねえよ。」

「無防備って…そんな顔したつもりない!」

「なくても俺にはそう見えたの。
いいから行くぞ。
なんか飯食べようぜ。
それに…ちょっと嫌だけど、凪を藍姫にも紹介したいし。」

「え…」

何故、紹介に躊躇うのだろうか。
やはり男同士の関係に引け目があるのだろうか。
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