向こう。
ま、待てよ!
俺はまだ何にも準備出来てない。
それどころか、制服にも着替えてない。
準備もせずに寝ていたなんて舞瀬に知れたら、絶対笑われる!

「待って、舞瀬っ!」

慌てて起き上がり舞瀬を止めようとするが、それがいけなかった。

「うわっ…」

足に力が入らず、おまけに目眩もする。
俺はバランスを取り切れずにその場に倒れ込んだ。

「いつっ…」

顔面から転ぶのは避けられたが、手を前に着いて、床にぺたんと座り込んでいるという、何とも情けない状態だ。

「凪ー?そっちか?
…!!」
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