向こう。
「これ位は出来るさ。
両親が忙しくて居ないことが多いから、最低限のことは出来る。
…皆見た目で判断して……」

舞瀬の口調は怒っているそれではなかったが、こう言うってことは少なからず傷付いているのだろう。
軽々しく言った自分の言葉に、深く反省した。

「ごめん…」

「ん?良いって。
今分かってくれたんだから。」

舞瀬はそう言って笑ってくれた。

「じゃ、薬飲む前に腹に何か入れて。
起き上がれるか?」

「うん……よっ…と。」

俺は舞瀬の力を借りながら、起き上がった。
すかさず腰の所に枕を立てて、楽な体勢にしてくれる。
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