向こう。
「あいつら…許さねぇ…!」

ふつふつと込み上げていた怒りが、爆発した気がした。
俺は立ち上がって、教室を出ようとしたが、坂野に腕を掴んでそれを止められた。

「放せっ!
坂野っ、お前は悔しくないのかよ!?」

「悔しいよっ!
悔しいけど……行ったところで、証拠はあるのか?
とか言われて返されるだけだよ…」

その悲しそうな顔を見て、俺は少しだけ平静を取り戻した。

「…証拠があれば良いんだな?」

「えっ?」

俺は携帯を取り出して、電話を掛けた。
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