向こう。
「確かに、あんたらは強いかもしれない。
でもこいつらが求めているのは、そんな力任せのチームじゃない。
チームワークのないバスケなんてバスケじゃねえ。」

「そうや。
それが分からん奴はこの部には必要あらへん。」

「だから僕達は力より心を選ぶ!」

俺に続いて中森と坂野が、いつになくはっきりした口調で言い放った。
そして部長は床に膝を着いて叫んだ。

「くそ…うあぁぁぁぁぁぁ!!」

「…部長…………」

「もう、限界じゃないか…?」

副部長は呆然とそれを見つめ、副会長は遠い目で静かに言った。
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