向こう。

…余韻

「…これがあの時あったこと全部かな。」

話し終えた後、フウッと息を付く。
俺は話の中で一つだけ気になったことを聞いた。

「それで、その三人は…？」

「部長達は部を退部したよ。
副会長は生徒会から降ろされたよ。」

「退学じゃないんだ…？」

あんなに酷い暴力事件なら、退学されても変ではないだろう。
俺は意外な程に軽い処置に驚いた。

「ああ、部員達が退学はしなくていいって会長に言ったんだよ。
自分達で三人の将来が変わるのは、さすがに嫌だってね。
今後危害を加えないなら、それでいいって。」