向こう。
「?………どうした?」

「その顔は反則だろ…いや、何でもねぇ。」

「何、よく聞こえ…」

最初の方の声がよく聞こえず、聞き返そうとした。
しかしそれは他の聞き慣れない声によって、阻まれた。

「若斗ー、おはよ!」

「よっ、若斗。
今日は早いんやな。」

対称的な雰囲気の、二人の男がこっちへ近付いて来た。

「……誰?」

クラスの半分も名前を覚えていない俺は、二人をじっと見た。

「やっぱ、こいつらも分かんねぇか。」

「えっ、同じクラスなのに?
まあ、いいや。
若斗、僕達を紹介してー。」
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