向こう。
「…どれ?」

「ダメだよ。
凪は自覚ないみたい。」

中森の肩を舞瀬が叩く。

「春高はオーラっちゅうか…あれや、フェロモン!
フェロモンが出とる!」

「フェ…っ」

フェロモン!?
そんなものを出した覚えはない!

「なんかな…ウチの学校の男って何故かごついのが多いやろ?
そんな中に一人、春高みたいな奴がおったら目立つやん。」

「俺、みたいな…?」

「美人で、しかもめっちゃ色気がある奴や。
お前の一挙一動には色気、つまりフェロモンがある!
さっきの仕草もそうや!」

中森がビシッと俺を指差す。
そして坂野が横から付け加える。
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