不器用な君等の唄へ

「コーヒー飲む?」

「いる。」

あの猫にはミルクをあげよう。

砂糖たっぷりいれて。

「今日帰れないかもね?」

「じゃあ泊まってく。」

最初からそのつもりだっただろうと思うくらい、決定が早い。

ブラックコーヒーと砂糖いりコーヒーと砂糖たっぷりミルクを持ってきて彼の隣に座る。

必然と言っても良いくらい自然に彼の腕が腰にまわって引き寄せる。

唇が重なった。

触れてるうちは良いけど口の中に入ってくる舌は歯並びをなぞる。

「…猫の名前は?」

「さぁ?猫に聞いてみないとわかんない。」







SS。雨の日、猫を拾いました。
END.




< 100 / 150 >

この作品をシェア

pagetop