不器用な君等の唄へ


轟は少し考える仕草をして、答える。

「合宿って楽しそうですね。」

共感を得た!!
あたしはガッツポーズを取り、矢祇の方を向く。

「矢祇は?海。」

最早、合宿じゃなくなったその質問に呆れた目を向けられる。

「やだ、妃芽連れていけねーし。」

うわ、やだこの溺愛男。

「紘波は海に行きたいんでしょう?行けば?」

「合宿という名の海に行きたい。」

「ナニソレ。」

意味分かんない、と吐き捨てた透子はお手上げだ、というように目を瞑ってしまう。

多数決じゃ勝てない。

ここは…。



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