不器用な君等の唄へ
あんぐりと口を開ける矢祇に、顔を輝かせる轟、意味が分からないという顔の高橋。
「なんか、顧問ついて来れないらしいから。別荘なら問題なし!」
長袖の透子がズルズルと椅子に戻る。
「…あたしパス。その日は風邪をひく予定だから。」
「却下ー、栄来るよね?ね?」
笑顔を向ければ、黒いオーラを出す。
まぁ、あたしには効かないけど。
「お前、単に遊びに行きたいだけだろ。」
「ち───」
「違いますよ!合宿ですよ!」
あんまり意見を言わない轟が援護をしてくれた。