不器用な君等の唄へ


午前中から午後にかけての練習に体が堪えたのかもしれない。

「音宮先輩。」

「…ん?」

「佐々木さん、すごい張り切っていますね。」

思いっきり乗ってしまった私が言えないけど。

「…今年で、高校最後だしね。」

その言葉を聞いて卒業が近いのを感じる。

そっとしておかなきゃ。
そう思って、静かに携帯を開く。

と、共に扉がガチャンと乱暴に開いて、佐々木さんが入ってきた。

「今からゲームしよ!!」

…私、佐々木さんは遊びたいだけにしか見えないです…。



< 134 / 150 >

この作品をシェア

pagetop