不器用な君等の唄へ
暫くして笑いが止んで、振り向く。
「…ん?あたしの顔に何か付いてますか雪比良クン。」
「いいえ何も。」
たまにこうやって、ふざけたりする。
「そういや、お前がフラオブに高橋連れてきたんだよな?」
「まぁ。」
「…どうして?」
確かに陸上部エースなだけあって、ドラムのテンポも良い。
でも、陸上やってる奴に普通声かけるか?
「安っぽい張り紙見てたの───。」
音宮が隣に並んだ。
帰ると花火の準備は万端だった。