不器用な君等の唄へ

大嫌いだ!体育祭なんて!

年に一度ある行事に文句をつけたところで、何か起きるわけではないのだけど。

「良いなぁ青組。万能なヒロナさんがいるじゃん。」

白いはちまきを頭に巻いているのは茉莉(マツリ)。

「私は…別に勝たなくて良いから平和に終わって欲しいよ…。」

小学生みたいにみんなで100M走とか障害物競走ではないけど、選択で個人種目に出ないといけない。

ギラギラと照りつける太陽が恨めしい。
…昨日、あれほどサカサテルテル(雨を降らせるらしい)を作ったのに。

応援席は既に賑わっていた。



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